乳児期の面会交流

乳児期の問題のパパママさんトレーニングも

先のコラムで、父性が身に就くのは臨床的には3歳くらいまで同居していないと身につかない、といわれています。

 

もちろん社会学的アプローチなので「いや、私は違う」という例外はいるでしょう。そういう人は社会を科学するという意味を理解してください。

 

一般の問題として多いのは、父母は同居期間も短く信頼関係も少なく、家族としての基礎固めができていません。臨床的には結婚2~3年といったところでしょうか。

 

母親側としては、離婚するし、記憶にない父とは会わせずに縁を切りたいというように思っているとか、実は双方祖父母同士の代理戦争になっているというケースがあります。また、父親もインテリジェンスが高い人は3歳までは記憶に残らない実証的研究を根拠に、「会わない方がよかろう」と希望する人もいます。短い夫婦生活で信頼関係が築けなかったのですから、その後、長い面会交流生活における違うレベルの信頼関係を築くというのも大変難しいことです。ですから乳幼児の面会交流は、4歳以降の面会交流と事情が違うことが多いのです。

 

乳幼児の面会交流は以下の点に留意する必要があります。

・結婚の短さ

・男性の父性が萌芽する過程であること

・こどもに障害などないか

・父母の問題としてDV、うつなどの精神疾患がないか

・祖父母の存在

・発語があるのか

・回数は少数頻回であることが理想(こどもの体力や健康状態に合わせる必要)

 

 当たり前かもしれませんが、この時期のこどもの意思による拒否というのはありません。拒否しているのは母親の意向にすぎず、母子密着のゆえ拒絶するのです。しかし、裁判所の研究でも指摘されるように、強固な母子密着があると分離不安のみが増えることになります。そうすると健全な愛着関係が形成されず、同居親とこどもの距離を見立てる必要があります。やはり初産の場合は女性からみても過度な母子密着が奇異に映るケースも面会交流拒否事案ではあるのです。

 

 父親がドキドキと面会交流を待っているとき、こどもが寝てしまうということもありましたが、寝顔をみて終わりという面会交流もあります。父親としては性急に物事を進めず、こどものペースに合わせてあげる忍耐力が必要になるのです。

 

 3歳までの面会交流では、こどもの発語や会話が成り立つことの重要性を目の当たりにします。面会交流の安定にたどりつくか、その後、こどもの成長に面会交流親が寄り添うことができるかどうかにつながっているといえます。